2019年4月26日

COO大東洋克がサブスクリプションイベント登壇 「ロイヤルユーザーを増やすことが成功のカギ」

2019年4月17日、株式会社イード主催イベントの「Media Innovation Meetup #3」が開催、キメラ取締役COOの大東洋克が登壇しました。テーマは「サブスクリプションモデルがどうメディアを変えるのか」。海外メディアのサブスクリプションビジネスの現状や、サブスクリプション事業の考え方のセッションがあり、最後のセッションで登壇した大東は「ロイヤリティがサブスクリプションの大前提」というメッセージを発信しました。

株式会社キメラCOO 大東洋克
株式会社キメラ 取締役COO大東洋克


「プレミアムな価値」がサブスクを作る
キメラが扱うツール、記事コンテンツのエンゲージメント分析ツール「Chartbeat」、記事コンテンツ収益化支援ツール「Piano」の機能概要を紹介したあと、投影したのが「インターネットで起こってきたこと」というスライドです。

インターネットで起こってきたこと

大東洋克: 我々はどのようにインターネットをたどってきたのか。メールを送ったり、物を買ったり、職を探したり、ネット銀行で取引したり、投資したり。最近だとシェアリングエコノミーやオンラインサロン。この根本はなにか。インターネット上で起きていることは真新しいことはなく、普段の生活にあるものがインターネットに乗ってきただけ。本質は変わっていない。

変わったのはインターネット上における信頼醸成というカルチャー。昔のインターネットはもっとオープンな世界を目指していた。SNSもクローズドの世界からオープンに近づいていった。今はオンラインサロンのような閉ざされたインターネットに人が集まっている。そこにプレミアムな価値、参加すること自体にステータス感があるからだろう。

2000年台後半のインターネットではフリーミアムが広がったが、いまパブリッシャーのメディアはその流れ。広告収入がきつくなってきたところから、都度払いやサブスクリプション継続課金を進めている。例えば、DIGIDAYというメディアは、イベントなど体験の作り込みがしっかりしている。NewsPicksの有料課金がうまくいっているのも、書籍が届いたり、オンラインサロンでそこでしか得られない情報が得られたり、がプレミアム感を出している。

サブスクリプションは「プレミアムの価値」をユーザー体験としてどう作るかが肝心。プレミアムな体験が作れないとユーザーは集まらないし、離れていく。オンラインサロンの「箕輪編集室」や「田端大学」は人が集まる。これらはたいして広告で集客していない。プレミアムな体験そのものが集客につながっている。

サブスクリプションを実現することとは、ユーザーのロイヤリティを育てること。新規ユーザー獲得だけでなく、既存ユーザーの満足度を上げないといけない。かつて自分はインターネット接続プロバイダー事業を手掛けていたが、解約率がかなり高かった。解約率を下げることが売り上げを維持して事業を成長させるために重要であることを痛感した。クオリティーを担保して、ユーザーの契約を継続させる、つまり、ユーザーに対するプレミアムな体験の質を上げ、それを外に見せていくのが大事。

「コンテンツの一貫性」「ロイヤリティ向上」がサブスク成功へ導く
コンテンツはどうあるべきか。そのサイトで毎日、一つひとつのコンテンツが読まれるには、「コンテンツの一貫性」がとても重要。これはNHKがすごい。コンテンツの特性がほぼぶれない。伝えるテーマが毎日変わるコンテンツは、サブスクリプションで難しい。メディアのブランドに対する興味より、個々のコンテンツへの興味にしかならない。

サブスクリプション導入に向けた大前提

10秒以上サイトに滞在しているユーザーは3割。残りの7割は瞬間に消える。特にモバイル時代になって顕著。3割のユーザーがコンテンツに関心を持ったとして、サイトに再び訪れてくれるのは半数。そのユーザーが毎日サイトに訪れる「ロイヤルユーザー」になるのはおそらく1割いない。さらに有料課金に至るのは数パーセントの世界。

つまり訪問者をいかに有料課金に誘導するかではなく、サイト自体がユーザーをエンゲージさせる、そして再訪問を促す、さらに毎日訪問するユーザーになってもらう、を目指す。そこではじめて有料課金してもらえる。ユーザーを育て、ロイヤリティを高める観点が肝心。「月間100万ユーザーいますが、何人が有料会員になりますかね」と聞かれることがあるが、その100万ユーザーのうち何人が毎日サイトを訪れているか、が大事。毎日訪れるユーザーをいかに増やすかが、有料課金につながる。逆に、ページビューやユニークユーザーをいかに増やすかという広告収益視点で、サブスクリプションはワークしない。

例えば、ソーシャルメディアからの流入は滞在時間が短い。一方、検索流入は目的をもってきているので、そのコンテンツに関心があるがメディアのブランドに対するロイヤリティは低い。外部リンク流入も、コンテンツの内容をある程度わかったうえで来るので、やはりロイヤリティは低め。なにを起点にたどり着いているのか、どこから来たユーザーにどうコンテンツを見せるか、コンテンツにたどり着いたモチベーションはなんなのか。例えば、新規ユーザー獲得に貢献するコンテンツ、ロイヤリティやサブスクリプションに貢献する特集やシリーズもののコンテンツ。購読特性ごとに見たいものが変わってくるので、キメラが取り扱う記事コンテンツ収益化支援ツール「Piano」なら、リファラーに応じて有料課金のオファーを変えるといった戦略が取れる。

より強いエンゲージメントを作る

メディアで重要な要素として、回遊性がある。トップページからコンテンツのページに遷移する、エンゲージメントが高いコンテンツに接触させる。トップページを軽視しすぎ。ソーシャルや外部リンクから直接記事に流入しているなか、トップページに戻せていない。我々の調査だと、ロイヤリティ(訪問頻度)が高いユーザーは、必ずトップページに行く。そこからコンテンツを読み進める。逆に、トップページを見せるシカケができる、つまりトップページで必ず興味が持てるコンテンツを見せているメディアが、ロイヤルユーザーを集められている。

サイト全体のユーザーを増やそう、ではなく、ロイヤリティが高いユーザーを増やすことがサブスクリプションの成功のためには重要だ。

記事コンテンツ収益化支援ツール「Piano」について
「Piano」はキメラが2019年2月26日から日本国内の総代理店として営業とサポートの提供を開始した、記事コンテンツ収益化支援ツールです。Pianoは4つの機能「Piano VX」「Piano Composer」「Piano ID」「Piano ESP」で構成。サブスクリプションの訴求から、閲覧制御や課金、ユーザーID管理、さらには自動化された電子メール送信まで、サブスクリプションモデルを一気通貫で統合管理できます。Pianoをサブスクリプションプラットフォームとして採用するメディアブランドには、Universal、Business Insider、Bloomberg、Gatehouse、Hearst、Bonnier、Digiday、The Postmedia Network、Condé Nast、Grupo Abril、など1300以上があります。

関連ニュースリリース: メディアのサブスクリプション管理ツール「Piano」提供開始

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